理事長あいさつ

理事長あいさつ

日本構音障害協会理事長 小林 由美

初めまして。私たちは構音障害(こうおんしょうがい)というあまり聞きなれない障害をサポートするNPO団体です。構音障害というのはパーキンソン病や脳卒中、舌癌、ALS、筋ジストロフィーといったことが原因でロレツが回らなくてしまい、会話が困難になる障害です。

構音障害というのはパーキンソン病や脳卒中、舌癌、ALS、筋ジストロフィーといったことが原因でロレツが回らなくてしまい、会話が困難になる障害です。

この障害でお困りの方は日本だけでも85万人もいらっしゃいます。視覚障害の30万人、聴覚障害の32万人と比べてもとても多いのがわかります。これだけ多いのに構音障害はとても知名度が低いのです。

かくいう私も父が多系統萎縮症というパーキンソン病の一種の難病で構音障害になるまでこの障害を知りませんでした。

病気の進行と共に日に日にロレツが回らなくなり、声も小さくなり、かすれて聞き取りづらくなりました。何度も何度も聞き返しましたが聞き取れず、最後は少し面倒になりわかったふりをしてしまいました。また紙に書いてもらうにも病気のためにペンを持つ握力も弱くなり、意思の疎通もうまくできませんでした。

そんな父の言いたいことをわかってあげたい、その気持ちから「こえポン」シリーズは生まれました。実はこのアプリは他社に発注していましたが完成前に父はあっけなく亡くなってしまいました。大切なことは人に任せてはダメだと一念発起してアプリを勉強して一から作りました。この2年でリリースしたアプリやシステムは13個です。

日本構音障害協会での活動を通じて、会話に不自由を感じているすべての方にお届けできたら嬉しいです。